東洋新薬 『フラバンジェノール®』のメタボリックシンドローム改善効果を確認 -有田町ケーススタディ-
株式会社東洋新薬(本社:福岡県福岡市、本部:佐賀県鳥栖市、代表取締役:服部利光)は、『フラバンジェノール®』のメタボリックシンドローム改善効果を臨床試験により確認し、第41回日本動脈硬化学会総会・学術集会で発表いたしました。
『フラバンジェノール®』とは東洋新薬の独自素材で、フランス南西部ランド地方に植林された海岸松の樹皮から抽出される機能性食品素材です。オリゴメリック・プロアントシアニジン(OPC)を主成分としたポリフェノールを豊富に含み、抗酸化作用や血流改善作用など様々な生理活性を示すのが特徴です。
今回、当社は地域コホート研究〔注①〕が実施されている有田町(佐賀県西松浦郡)での臨床試験において、『フラバンジェノール®』の継続摂取によるメタボリックシンドローム〔注②〕改善効果を確認いたしました。
本結果を、第41回日本動脈硬化学会総会・学術集会(2009年7月17日(金)~18日(土)、海峡メッセ下関)におきまして、発表いたしました。
■ 試験概要
有田町では、6年前より国立循環器病センターと共同で、集団健康診査をもとに生活習慣病の予防および治療方法の開発のための地域コホート研究が行われ、すでに様々な疫学〔注③〕データが蓄積されており、町民の協力の下、様々な機能性食品の効果判定試験も行われています。
本試験は、二重盲検群間並行法〔注④〕でメタボリックシンドロームまたはその予備群の被験者男女に、『フラバンジェノール®』120 mg含有の錠剤を12週間連続して摂取させ、フラバンジェノールの含まれていない錠剤を摂取させたプラセボ群〔注⑤〕と比較することにより、メタボリックシンドロームに対する効果を検討したものです。
『フラバンジェノール®』群44名およびプラセボ群49名を解析した結果、『フラバンジェノール®』群では、プラセボ群と比較して総コレステロール、および体脂肪率の有意な低下が認められました。このことから、『フラバンジェノール®』を継続的に摂取することで、脂質異常症や肥満に代表されるメタボリックシンドローム改善に対して効果が得られることが示唆されました。
東洋新薬は今後も『フラバンジェノール®』の機能性をさらに解明し、メタボリックシンドローム対策商品の開発に注力してまいります。
〔注①〕 地域コホート研究
コホート(cohort)とは、集団・群れという意味。
疫学の研究方法の一つで、ある地域に在住の大勢の人々を長期間追跡調査して、特定の疾患にかかる状況(原因など)を調査する際に用いられる。また、今回の研究のように、試験食を摂取した集団とそうでない集団において、試験食の効能・効果を調査する際にも用いられる。
〔注②〕 メタボリックシンドローム
内臓脂肪の蓄積を基盤として高血糖、高血圧、脂質代謝異常を併発し、心臓病や脳卒中につながる動脈硬化を発症するリスクが高くなった病態のことをいう。診断基準が定められおり、診断項目は①ウエスト、②血糖、血圧、血中脂質である。これらの項目で要件を満たすとメタボリックシンドロームと診断される。
〔注③〕 疫学
ある集団(多くの場合は人間)の病気や健康の状況について、その因果関係を研究する学問。
病気の予防や流行を制御するのに役立てられている。
〔注④〕 二重盲検群間並行法
二重盲検(ダブルブラインドともいう)とは、被験者の思い込みによる影響(プラセボ効果)や試験実施者の挙動が被験者に影響を与える可能性を排除するために、被験者および試験実施者には試験食かプラセボ食かを知らせないで効果を検証する試験のことをいう。また、群間並行とは、異なった2群またはそれ以上のグループを同時に試験進行させていくことで、二重盲検群間並行法とは、それらが組み合わさった試験方法のことをいう。
〔注⑤〕 プラセボ群
被験者の思い込みによる影響を排除する為に、試験物質(今回の研究ではフラバンジェノール)の代わりに人体に影響のでにくい物質を配合して、試験食と区別のつかないようにしたものを摂取させたグループ。試験で得られた結果が試験食によるものなのかどうかを明らかにするために用いられる。
『フラバンジェノール』は、株式会社東洋新薬の登録商標です。