東洋新薬 『大麦若葉末』の大腸癌抑制作用を国際食物繊維シンポジウムにて発表
株式会社東洋新薬(本社:福岡県福岡市、本部:佐賀県鳥栖市、代表取締役:服部利光)は、『大麦若葉末』の大腸癌抑制作用に関する知見を、第5回国際食物繊維シンポジウム“5th International Dietary Fibre Conference 2012”(ローマ)において発表いたしました。
『大麦若葉末』は、イネ科オオムギの若葉部を乾燥、微粉砕加工した機能性食品素材です。臨床試験において、便通改善作用を有することを確認しており、大麦若葉末を関与成分とした青汁が平成22年8月23日付けで便通改善作用を許可表示とした特定保健用食品の許可を受けております。
今回当社は、大阪青山大学 健康科学部 片山 洋子 教授をはじめ、福岡女子大学、広島工業大学との共同研究において、大麦若葉末の大腸癌抑制作用に関する知見を、第5回国際食物繊維シンポジウム“5th International Dietary Fibre Conference 2012”(2012年5月7日(月)~9日(水)、ローマ・イタリア)において、発表いたしました。
■ 発表骨子
7週齢のBALB/cマウス〔注①〕を大麦若葉末食群(大麦若葉末を3%配合させた飼料)と対照群(大麦若葉末を含まない普通飼料)に分け、最初の10週間は、それぞれの飼料を自由摂取させながら発癌性物質を投与し続けました。さらに、その後7週間にわたり、それぞれの飼料を自由摂取させた後、両群の大腸癌の病変を比較しました。また、酸化損傷マーカーとして、血中8-OHdG濃度〔注②〕の測定を行いました。
その結果、大麦若葉末食群は対照群と比較して、癌になる前の過程にみられる前癌マーカーの発現個数および発現率の有意な低値が認められました。また、大麦若葉末食群では、発癌性物質投与により上昇した血中8-OHdG濃度の有意な減少が認められました。
このことより、大麦若葉末は、DNA酸化損傷を抑制することで大腸癌発症リスクを低減させる可能性が示唆されました。
東洋新薬は今後も大麦若葉末を用いた独自性の高い商品を開発し、より一層の拡販に注力して参ります。
〔注①〕 BALB/cマウス
発癌性物質の影響を受けやすいため、癌や免疫学の研究に一般的に用いられるマウス。
〔注②〕 血中8-OHdG濃度
8-Hydroxydeoxyguanosine (8-ヒドロキシデオキシグアノシン) の略。DNAが活性酸素により損傷を受け、修復される際に8-OHdGを細胞外に排出させるため、生体における酸化ストレスを測定するマーカーとして使用される。酸化ストレスが亢進すると、癌をはじめ種々の生活習慣病を引き起こすことが知られている。