2013年10月15日

東洋新薬 『葛の花エキス™』の非アルコール性脂肪肝(NAFLD)の発症抑制作用を確認

株式会社東洋新薬(本社:福岡県福岡市、本部:佐賀県鳥栖市、代表取締役:服部利光)は、兵庫県立大学 辻啓介名誉教授との共同研究により、『葛の花 エキス™』 の新たな知見として、非アルコール性脂肪肝(NAFLD)の発症抑制作用を確認し、第34回日本肥満学会において発表いたしました。

■葛の花エキス™とは
葛はマメ科のつる性植物で、乾燥させた根が漢方処方の葛根湯などに使用されていますが、葛の花エキス™は、葛の花部から抽出して製造される機能性食品素材です。
当社では、葛の花エキス™の機能性について研究を重ねており、継続的に摂取することで、腹部内臓脂肪や皮下脂肪を低減させる抗肥満作用があることを臨床試験において確認しております。
また、高脂肪食とアルコール摂取による脂肪肝発症抑制作用なども確認しております。

今回当社は、葛の花エキス™が非アルコール性脂肪肝(NAFLD:Non-alcoholic fatty liver disease)の発症を抑制することをin vivoで確認し、第34回日本肥満学会(2013年10月11日(金)~12日(土)、東京国際フォーラム)において発表いたしました。

■研究の背景
脂肪肝とは、肝臓に中性脂肪が過剰に蓄積した状態のことを言います。脂肪肝の主な原因は高脂肪食やアルコールの過剰摂取とされていますが、アルコールを摂取しない場合でもNAFLDと呼ばれる疾患にかかる可能性があることが知られています。また、NAFLDの一部は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH:Non-alcoholic steatohepatitis)や肝癌に進行するリスクがあるとも言われています。日本人はNAFLDの罹患率が高く、成人の約30%にも及び、成人男性の5人に2人、成人女性の5人に1人がNAFLDの罹患者であるという報告もあります。1)
そこで今回当社は、ヒトのNAFLD及びNASHに類似した病態を発症するモデルマウス(STAM マウス)を用いて、葛の花エキス™の効果を検証しました。

■発表骨子
STAM マウスに、葛の花エキス™を5%含む飼料(葛の花エキス™群)または、葛の花エキス™を含まない飼料(コントロール群)を28日間摂取させました。摂取終了後に解剖を行い、肝臓の中性脂肪含量測定及び、肝臓の切片を作成し、オイルレッド染色〔注①〕による脂肪蓄積面積の評価を行いました。
その結果、コントロール群と比較して葛の花エキス™群では、肝臓の中性脂肪含量及び脂肪蓄積面積が有意に低値を示しました。
以上のことから、葛の花エキス™はNAFLDの発症抑制に有効であることが示されました。

東洋新薬は今後も『葛の花エキス™』の機能性をさらに解明し、独自性の高い商品を開発し、より一層の拡販に注力して参ります。

〔注①〕オイルレッド染色
脂溶性色素であるオイルレッドOを染色液として用いて細胞内の脂肪滴を赤く染色し、組織中の脂肪を画像解析により定量する方法です。

=参考文献=
1) Eguchi et al. J. Gastroenterol., 47, 586-95, 2012

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