東洋新薬 『フラバンジェノール®』の皮膚中のコラーゲン、ヒアルロン酸合成促進作用を確認―食生活の欧米化に伴う肌状態悪化に効果の可能性―
株式会社東洋新薬(本社:福岡県福岡市、本部:佐賀県鳥栖市、代表取締役:服部利光)は、東京農業大学 大石 祐一 教授と共同で、『フラバンジェノール®』が皮膚中のコラーゲンおよびヒアルロン酸合成促進作用を有することを第68回日本栄養・食糧学会大会において発表いたしました。
■ 『フラバンジェノール®』とは
『フラバンジェノール®』とは、フランス南西部ランド地方を主体に植林された海岸松の樹皮から抽出される東洋新薬の独自素材です。
オリゴメリック・プロアントシアニジン(OPC)を主成分としたポリフェノールを豊富に含み、抗酸化作用や血流改善作用など様々な生理活性を示すのが特徴です。また近年強力な美白作用や抗シワ作用が確認され、各分野で注目を集めています。
今回当社は、フラバンジェノール®が皮膚中のコラーゲンおよびヒアルロン酸合成促進作用を有することを動物試験にて確認し、第68回日本栄養・食糧学会大会(2014年5月30日(金)~6月1日(日)、酪農学園大学)において発表いたしました。
■ 研究の背景
高脂肪食の摂取は、皮膚中のコラーゲンやヒアルロン酸量を低下させることが知られています1)。一方、日本人の脂質由来エネルギー比率はここ50年間で2倍以上に増加しており、現代の高脂肪食を摂取する食生活においては肌への悪影響が懸念されています。
今回当社は、フラバンジェノール®が、高脂肪食摂取によるコラーゲンやヒアルロン酸の低下へ及ぼす影響について検証しました。
■ 発表骨子
雄性ラットにフラバンジェノール®を5%含む高脂肪食(フラバンジェノール®群)、またはフラバンジェノール®を含まない高脂肪食(高脂肪食群)、フラバンジェノール®を含まない通常食(コントロール群)のいずれかを28日間摂取させました。摂取終了後に解剖を行い、採取した皮膚からRNA〔注①〕を抽出し、リアルタイムPCR法〔注②〕にてⅠ型トロポコラーゲン(COL1A1)〔注③〕およびヒアルロン酸合成酵素(HAS3)〔注④〕のmRNA量を測定しました。
その結果、Ⅰ型トロポコラーゲン(COL1A1)およびヒアルロン酸合成酵素(HAS3)のmRNA量について、高脂肪食群ではコントロール群に対して低下が見られたのに対し、フラバンジェノール®群では、高脂肪食群だけでなく、コントロール群との比較においても有意な高値を示しました。
以上のことから、フラバンジェノール®を摂取することにより、高脂肪食摂取による皮膚中のコラーゲンおよびヒアルロン酸の低下を抑制することが確認されました。
東洋新薬は今後もフラバンジェノール®を用いた独自性の高い商品を開発し、より一層の拡販に注力して参ります。
〔注①〕RNA
リボ核酸のことです。その中でもmRNAは、タンパク質合成の過程においてDNAの遺伝情報を伝えるものです。
〔注②〕リアルタイムPCR法
遺伝子を増幅させることで、その遺伝子の発現量を定量的に測定します。
〔注③〕Ⅰ型トロポコラーゲン(COL1A1)
ヒトの皮膚の真皮を構成するコラーゲンの中で、大部分を占めている分子です。骨や皮膚を形成し、弾力性を持たせる働きがあります。
〔注④〕ヒアルロン酸合成酵素(HAS3)
ヒトに存在するヒアルロン酸合成酵素アイソザイム(HAS1、HAS2、HAS3)のうちの1つで、比較的低分子のヒアルロン酸を合成する酵素です。ヒアルロン酸は体内で高い保水力を持つことが知られています。
=参考文献=
1) Yamane T., et al, Mol. Nutr. Food Res. 2010, 54, S53-61.
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